学校現場の多忙化解消を急いで
藤本議員は、深刻化する学校教職員の多忙化の解消の取り組み強化を求めました。
このなかで藤本議員は、①昨年10月から始まった県立学校における時間外業務時間を把握するためのICカード導入について、カードリーダーを増やすなど、把握の精度を高める、②教職員の増員を国に働きかける、③広島、島根、鳥取3県が県立学校に配置している学校業務支援員を山口県でも配置する、④学校業務支援員を配置していない9市町に配置を促す、ことなどを求めました。
時間外業務時間の把握に努め、国には教職員の増員を要望
副教育長は、①県立学校においては、学校の実態に応じて適切な場所にカードリーダーを設置し、適正な把握に努めている、②教職員の増員については、全国都道府県教育長協議会などを通じて、国に要望している、③県教委としてはまず、統合型校務支援システムの導入などをすすめることで、教職員の負担軽減を図る、④学校業務支援員を配置していない市町教委に対しては、適宜、情報提供を行っている、などと答えました。
教育行政にもLGBTに配慮した取り組みを
藤本議員は、教育行政においてもLGBTに配慮した取り組みをすすめるよう提案しました。
藤本議員は、「どういう立場や分野の問題であれ、マイノリティ(少数者)の人たちが肩身の狭い思いで生活せざるを得なかったり、差別や偏見のために、ありのままの自分を肯定できなかったりする社会は健全な社会とは言えない」と指摘したうえで、2019年度から大阪府と福岡県が公立高校の入学願書の性別欄を廃止し、来年度以降14道府県が廃止を検討しているとの報道があることを紹介し、山口県も同様の取り組みをすすめるよう提案しました。
入学願書の性別欄の廃止を検討
藤本議員は、一部の県立学校で神社の巫女のアルバイトを斡旋していた問題を取り上げ、改善を求めました。
日本基督教団宇部緑橋教会はさきに、県教育委員会に対し、県立宇部高校のオリエンテーリング資料に「アルバイト原則禁止。但し、郵便局、巫女、選挙業務協力は許可」とあるのは、「公権力による宗教団体への特権付与に他ならず、憲法第20条が規定する政教分離原則に違反する」と問題提起。県教委は「誤解を招く表記」があったことを認め、改善を約束していました。
藤本議員は、「誤解を招く表記」とはどのようなもので、どう改善されたのか、また、政教分離原則に反するとの指摘をどう受けとめているのか、と質しました。
誤解を招く表記は改善
繁吉副教育長は、「特定の職種や宗教のみに限定すると受け取られかねない表記だったことから、その部分を削除するなど実際の運用に即した表記に改めた」と明らかにし、「今回の事案は単にアルバイト情報を生徒に提供したもので、政教分離原則に違反するとは考えていない」と答えました。
(2019年6月19日)