■2019年9月議会報告:反対討論(藤本一規議員)_その2

会計年度任用職員制度の導入に伴う条例の制定・改正

 次に、議案3号、議案4号、議案5号は、新年度から会計任用職員制度を導入するための条例制定及び改正です。関連しますので一括して、反対する理由を述べます。

臨時・非常勤職員の一定の待遇改善は評価

 会計年度任用職員制度の導入によって、これまで臨時・非常勤職員にはなかった各種手当てが支給可能になるなど一定の待遇改善がはかられることは評価します。

非正規雇用を合理化し、公務は「常勤職員を中心」の原則逸脱は容認できず

 しかし、次のような問題があります。

 第1に、臨時・非常勤職員に法的な根拠を与えて、非正規雇用を合理化し、非正規化を進めることにつながること。

 第2に、1年限定の雇用制度であり、自治体は任用期間の限度を最長1年、5年と定めて雇い止めすることにつながる恐れがあること。

 そして、第3に、フルタイム・無期雇用が原則という国際的なルールからも、「公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心」とする原則からも逸脱すること、などです。

 日本共産党県議団は、木佐木議員の一般質問で、まず「現在、恒常的な業務を行っている非常勤嘱託職員は、希望者全員の正規職員化をはかる」ことを提案しました。これに総務部長は、「正規職員の配置は、適正に行う」と答え、希望者全員の正規職員化について明言されませんでした。

 次に、「翌年度も雇用を希望する職員全員を継続雇用する」提案に対し、総務部長は「再度の任用は客観的な能力実証に基づき行う」と答え、希望者全員の継続雇用について明言されませんでした。

 一般質問の質疑を通じても、会計年度任用職員の導入は非正規雇用を合理化し、常勤職員を中心とした雇用の場を確保するものとはいえず、関連条例には反対します。

(2019年10月4日)

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