県民の財産・県有施設の存続へ責任果たせ
山口県は2017~21年度の財源不足が1350億円に達すると試算し、財源不足を解消するため、職員定数の大幅減や県民サービス切り捨て、などの行財政構造改革をすすめています。その一環として、「公の施設の見直し」を打ち出し、9月11日の行財政改革統括本部会議に、現在204ある県有施設のうち12施設については、「地元市町への譲渡、もしくは廃止」を視野に関係市町と協議する方針を決めました。
藤本議員は、9月10日の会見で村岡知事が、秋吉台国際芸術村と秋吉台青少年の家について、「廃止について検討していることと、市の意向があれば譲渡を検討したい」と地元美祢市に伝えたと述べたことを指摘し、①県はなぜ、11日の本部会議の前に美祢市に、廃止か市への譲渡の意向を伝えたのか、②他の10施設についても、県の意向を伝えたのか、③今後、どのように地元市町と協議するのか、を尋ねました。
「今後も市町と協議し、方向性を整理する」
平屋総務部長は、①施設の見直しについては、市町との協議を含め、個別施設ごとに検討を進めている、②他の10施設についても地元市町に説明したのは現時点での検討の方向性であり、現時点で内容は示せる段階ではなく、廃止を決めた施設はない、③今後も地元市町と協議を重ね、個別施設ごとに見直しの方向性を整理したい、と答えました。
著作権をもつ磯崎氏との相談が必要なのでは
また、藤本議員は秋吉台国際芸術村については1995年6月1日付けで、設計者である「磯崎新アトリエ」と契約が交わされ、その第11条に「著作権は磯崎新アトリエに帰属する」とあることを指摘し、「地元市町への譲渡や廃止などの見直しにあたっては、当然に磯崎新アトリエ側との相談が必要なのではないか」と質しました。
「具体的な相談はしていない」
平屋総務部長は、「個別の見直し方針を決めたわけではないので、磯崎氏に対し、具体的な相談は行っていない」と明らかにしました。
(2019年9月30日)