■2020年11月議会一般質問■木佐木大助議員_5

「保険者努力支援制度」交付額が全国ワースト2の原因は

 木佐木議員は、国民健康保険制度に取り入れられている「保険者努力支援制度」の改善を求めました。

 同制度は、都道府県と市区町村の国保行政を国が採点し、“成績が良い”自治体に交付金を増やす仕組みです。採点項目には、医療費の適正化という名の抑制、特定検診受診率、特定保健指導の実施率、保険料の収納率などがあり、都道府県分と市町分にそれぞれ年500億円充てられています。

 木佐木議員は、資料1(上図)のように、2020年度の県と市町合わせた1人当たり交付額を比較すると、山口県は2812円で全国46位、5111円で1位の富山県の半分に留まっていることを明らかにした上で、「同年度から特定検診の受診率、特定保健指導の実施率と法定外繰入の解消にマイナス査定が導入された。低評価の原因を県はどのように分析しているのか」と質しました。

「特定検査の受診率が低く、1人当たり医療費が高い」のが原因

 弘田健康福祉部長は、「保険者努力支援制度の交付金については、特定健康診査の受診率が低いこと及び被保険者一人当たりの医療費が高いことなどが低評価につながったものと考えている」と答えました。

「総枠の縮小、最低基準の見直しを求めるべき」

 木佐木議員は、「山口県内の被保険者1人当たり医療費が高いのは、高齢化の進行と分散型都市構造など固有の要因もあります。国の画一的な採点で交付金が配布される同制度については、総枠の縮小や採点基準の見直しなど改善を求めるべきだ」と見解を求めました。

「地方との協議を国に要望している」

 弘田健康福祉部長は、「保険者努力支援制度の評価の在り方については、全国知事会を通じて、地方との協議を行うよう国に要望している」ことを明らかにしました。

(2020年12月3日)

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