原発推進団体から直ちに脱会を
藤本議員は、上関原発問題に関して、山口県が原発推進を目的とした「日本原子力産業協会」加盟し続けていることを批判し、直ちに退会するよう求めました。
日本原子力産業協会は、「原子力技術が」「最大限に活用される」ことを目的とした団体。山口県は1978年に加盟しています。
11月20日現在、390団体が加盟していますが、この10年間にトヨタ自動車、新日鉄、電通などの大企業や福島県、新潟県など100団体が脱退。現在、会員名簿にある都道府県は、青森、石川、茨城、愛媛、鹿児島、佐賀、静岡、島根、福井、北海道、宮城、そして山口の12道県です。
同協会の新井史郎理事長は10月15日、「第6次エネルギー基本計画の議論開始にあたって」とする文書を公表。この中で「原子力発電の積極的な活用が次期エネルギー基本計画で明確に位置づけられることを期待したい」とあります(右)。
藤本議員は、
①県は、同協会に加盟した理由及び、これまで同会に支払った金額を明らかにせよ。
②県は、第6次エネルギー基本計画に対して、「原子力発電の積極的な活用が明確に位置付けられることを願う」考えなのか。そうではないのなら、会員として、理事長のメッセージに対して意見すべきではないか。
③新年度は、日本原子力産業協会を退会し、会費の支出もやめるべきだ、と迫りました。
「情報収集のため加盟しており、退会は考えていない」
梶間敏商工労働部理事は、
①上関原発建設計画がある県として、原子力発電関係の情報収集を行うために会員となっている。これまでに支払った会費は、 43年間で約520万円となっています。
②県としては、エネルギー基本計画において原子力発電をどう位置付けるかについては、安全性、安定供給、経済効率性の向上、環境への適合性などを踏まえて、国の責任において判断されるものと考えており、県として特定の方向性を期待しているものではない。一方、この理事長メッセージは、 「社会の持続的な発展における原子力利用の重要性に鑑み、原子力の平和利用の可能性が最大限に活用されるよう、国際社会と連携しつつ、国民的立場に立って原子力利用の促進に努める」 という協会の目的に即して出されたものと認識している。本県は、あくまでも原子力発電関係の情報収集を行うために会員となっているものであり、理事長メッセージに対して意見を申し述べることは考えていない。
③来年度予算については、これから検討することとなるが、原子力発電関係の情報収集を行う必要性については、現時点では変わりがないため、退会することは考えていない。
(2020年12月2日)