地域外来・検査センターの設置を
藤本議員は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、PCR検査体制を抜本的に強化するよう求めました。
村岡知事など全国18道県の知事は5月11日、連名で「感染拡大を防止しながら一日も早く経済・社会活動を正常化し、日常を取り戻すための緊急提言」を発表しました。
「提言」では、これまでの「受動的検査」から「感染患者の早期発見・調査・入院等による積極的感染拡大防止戦略への転換」を求め、具体的には「ごく軽症も含むすべての有症者やすべての接触者への速やかな検査を行う」ことが盛り込まれました。
藤本議員は、この「提言」を受けて県が、6月議会に提案された地域外来・検査センター設置のための予算を計上したことを評価し、予算措置の内容を明らかにするよう求めました。
8圏域ごとに1カ所以上めざす
健康福祉部長は、「予算では、地域外来・検査センターの設置にかかる設備整備や運営委託費を計上した(約1.4億円)」と述べ、「各保健所を中心に、郡市医師会等と設置に向けた調整をすすめてきたところであり、今後、継続的に協議を進め、9月中を目途に、各医療圏(8つ)に1カ所以上の設置をめざす」ことを明らかにしました。
郡市医師会等が運営主体となり、医療従事者等のスタッフも郡市医師会が準備することが想定されています。
PCR検査体制の拡充急げ
藤本議員は、県内でのPCR検査件数が隣県と比較すると少ないことを指摘し、検査件数を思い切って増やすよう求めました。
厚労省が集計している都道府県ごとの帰国者・接触者相談センターへの病状相談件数とPCR検査件数(4月1日以降)をもとに、病状相談のうち、検査が実施された割合を隣県と比較すると、山口県9.6%、岡山県22.3%、鳥取県12.4%で、山口県の実施率は低いのが実態です(下図)。
藤本議員は、地域外来・検査センターの設置なども踏まえて、思い切って検査件数を増やすよう求めるとともに、最前線でたたかっている医療・介護従事者のうち、希望する人については積極的に検査できる体制をつくるよう求めました。
必要な方は積極的に検査を実施する
健康福祉部長は、「これまでも感染の疑いのある方に対しては、無症状であっても医師や保健所長が必要と認めた方については積極的に検査を実施してきた。今後とも、幅広く積極的に検査していく」と述べ、「医療従事者等についても、医師や保健所長の判断で必要に応じて検査が行われている。検査体制を1日310件に拡充するので、これを活用して積極的にやっていきたい」と答えました。
(2020年7月1日)