政府が16日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を全都道府県に広げたことを受け、村岡知事は20日、県内の遊興、遊技、運動施設(計21業種・約3500社)を対象に21日から5月6日まで休業するよう要請しました▼全国知事会は「要請と補償は一体に」と政府に要望しており、村岡知事も「休業に応じた業者には協力金を支給する」と明言。一律に50万円支給すると17億5千万円必要です▽同様の対応を表明した広島県の湯崎知事は「必要となる100億円の財源確保は困難」と、県職員が受け取る国の支援金10万円を「召し上げる」旨の発言をし、批判が殺到。事実上、撤回に追い込まれました▼学ぶべきは韓国です。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急災害支援金の財源確保のため、国防費を9047億ウォン(約790億円)削減することを決めました▼日本の今年度の軍事費は過去最大の5兆3133億円。うち米政府を通じて兵器を調達する「対外有償軍事援助(FMS)」の後年度負担(兵器ローン)は4415億円にのぼります▼今年度もF358機(約1000億円)、配備先が未定のイージス・アショアのミサイル発射装置6機(129億円)などを調達。ローン残高は5兆4310億円に膨らみます▼さらに米軍への「思いやり予算」に2005億円、辺野古新基地建設にも840億円が計上されています▼国民に「不要不急の外出自粛」や業者に休業を求めるなら、「アベノマスク2枚」でなく、軍事費など「不要不急の支出」を削減して、補償の財源をつくるのが、喫緊の仕事でしょう。
(2020年4月22日記)