上関原発建設のためのボーリング調査許可は撤回せよ
藤本議員は、中国電力が上関原発建設に向け、必要不可欠とする海上における断層検査を目的としたボーリング調査のために行った一般海域占用許可申請について、県が10月31日、許可したことを批判し、「許可した法的根拠を示せ」と質しました。
上関原発に反対する上関町民の会など５団体は10月30日、村岡嗣政知事に対し、「上関原発計画予定地のボーリング調査のために中国電力が申請した一般海域占用許可申請は不許可にすべき」と申し入れましたが、県は翌31日、「公衆の一般海域の利用に著しく支障は生じない」として許可しました。
県の「一般海域占用許可基準」の２「占用許可の基本方針」（４）には「当該工作物の設置等により一般海域の自由使用を妨げない場合」と明記されています。
このため、上関原発に反対する上関町民の会などは、11月11日、「祝島漁民は、当該海域において、許可漁業、自由漁業を営む権利を現に有している。埋め立て海域に関する一切の作業は，関係団体及び利害関係者の同意を得ることは不可欠だ」と指摘し、許可を撤回するよう要請しました。
藤本議員は、「中国電力が許可漁業、自由漁業を営む漁民の同意を得ないまま、利害関係者を共同漁業に限って許可した法的根拠を示せ」と迫りました。
“許可漁業、自由漁業の同意は必要ない”と強弁
森若土木建築部長は、「一般海域の占用許可に当たっては、条例の施行規則により利害関係人の同意書の添付を義務づけているが、利害関係人は、占用区域において、排他・独占的な権利である漁業権を有する者としている。この度の占用許可については、利害関係人である県漁業協同組合の同意書が添付され、条例の許可基準に適合していることから、許可した」と繰り返しました。
（2019年12月4日）
