問題多い多部制高校導入は再検討を
議案第21号は、県立多部制定時制高等学校新築工事の請負契約に係るものです。
新設される高等学校は、新山口駅北地区に造られ、午前部、午後部、夜間部を併せ持つ3部制定時制に加え、通信制も併設されます。
問題の1つは、これに合わせて、光、防府商工、山口、宇部工業、小野田、厚狭の6高校の夜間定時制課程の生徒募集が停止されることです。近隣地の定時制がなくなることで、高校進学を断念する生徒が生まれる恐れがあります。
問題の2つは、日本高等学校教職員組合が多部制導入後の実態を調査したところ、勤務形態の多様化により、勤務の長時間化や多忙化・複雑化が起こり、教職員の健康破壊が進みやすい、勤務形態が複雑なため、教職員間の自由な話し合いや会議の時間設定が困難、研修時間も制約される、といった弊害が指摘されています。
こうした問題が懸念される多部制高校の新設には同意できません。今後も、多部制高校の新設を進めるのなら、指摘した懸念が現実のものとならないよう対策に万全をつくすよう要望します。