一人1台のPCより、教員増が急務
木佐木議員は、文科省がすすめる「GIGAスクール構想」に沿って、県が県立学校へのICT機器の整備と全ての生徒に1人1台のPC端末の導入をめざす計画を明らかにしたことを踏まえて、今後、危惧される問題点について、次のように、県の見解を問いました。
①今後のスケジュールと所要経費、②数年後に機種更新が必要となった際の財政支援策はあるのか、③同事業の効果について文科省は「個別最適化した教育の展開が可能になる」と説明しているが、言葉を替えれば「一人一人の『身の丈に応じた』教育」につながり、子どもたちが集団で活動し学びあう場を奪うことにつながる恐れはないのか、④PCに長けた教員ばかりではない。使いこなすための研修などが必要となり、多忙化に拍車をかけることはないのか、⑤教育現場が切に求めているのは、教員の増員だが、新年度も教職員定数は全体で179人も減らされる。急がれるべきはICT整備ではなく、教員の大幅増員ではないか。
「身の丈に応じた教育との指摘は、当たらない」
県教育委員会は、①小中学校の1人1台端末は、国のロードマップでは2023年度末までの整備となっているが、高等学校は来年度からの実証実験を踏まえて、今後、検討することにしており、所要経費は現段階では示せない、②機種更新の際の財政支援措置については、現段階で国からは方針は示されていない、③ICT機器の活用は、子ども達一人ひとりの教育的ニーズや学習状況に応じた学びの充実を図るもので、指摘は当たらない、④研修は、教員の負担にも配慮して進める、⑤教職員については、標準法で定数が定められている、と答えました。
(2020年3月5日)