中国電力に上関原発計画撤回を要請

日本共産党山口県委員会と県議団は5月24日、中国電力本社(広島市)に対し、上関原発計画を撤回するよう要請しました。

 要請には、木佐木大助、藤本一規両県議と大平喜信前衆議院議員、吉田達彦県議団事務局長が参加。

 ①上関原発建設のための公有水面埋立免許の延長申請は行わないこと。

 ②上関原発建設に向けた原子炉設置に向けた許可手続きの進捗状況を明らかにするとともに、新設計画は撤回すること。

 の2点を質しました。

中国電力に要請する木佐木、大平、藤本、吉田の各氏(右から、5月24日・中国電力本社)

 森安勝中国電力地域共創本部エネルギー広報グループマネージャー(以下森安マネージャー)が回答しました。

 ①について森安マネージャーは、「昨年の第5次のエネルギー基本計画で原発の比率が位置づけられたこと。温室効果ガス削減の要請があること。既設の火力発電所などが老朽化していることなどから、安全を確保した上で、上関原発は必要だ。埋立免許の延長申請をする方向だ。」と答えました。

 ②について森安マネージャーは、「2016年に村岡知事から示された『発電所本体の着工時期の見通しがつくまでは、埋立工事を施行しないこと』との要請を受け、準備工事は中断している。国における安全審査も中断している。社内で、審査に適合するための検討などを行っている。」と答えました。

 藤本県議らは、「2016年の知事から中電に出された要請書に『平成28年(2016年)電力供給計画において、このたび埋立免許延長を許可した上関原子力発電所について、着工時期が未定とされている。』とある。中国電力の2019年度の供給計画においても、上関原発の着工時期は未定としている。着工時期が未定のまま、延長申請をすべきではない。」と対応を批判。

 重要電源開発地点の指定適合要件に、「需要対策上必要」とあることを指摘し、「2019年3月に電力広域的運営推進機関がまとめた『2019年度供給計画の取りまとめ』によると、中国地方の予備率は、2019年11.2%、2028年16.1%となっている。需要対策上必要であるとはいいがたい状況ではないか。」と質しました。

 大平前衆議院議員は、「知事の要請に応えられないことが分かっていて、延長申請を出すべきではない。」と質しました。

 森安マネージャーは「延長申請の期間内で埋立が竣工できるように努力する」との答弁を繰り返しました。

(2019年5月24日)

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