医療、くらし、教育の3分野35項目の実施を要求
日本共産党山口県委員会と同県議会議員団は4月10日、村岡嗣政知事に対し、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療体制の強化拡充、暮らしと営業への支援、子どもたちの安全強化策と教育条件の保障など35項目にわたる緊急の申し入れを行いました。
10日時点で山口県内では、下関市、山口市、周南市、下松市、光市の5市で計17人の感染者が確認されるなど、今後、爆発的に感染拡大する危険をはらむ極めて重大な状況下にあります。
申し入れには、河合喜代県副委員長(前県議)、藤本一規県議、松田一志党衆院2区予定候補などが参加。
4月7日、国が「緊急事態宣言」を行ったことを受け、山口県も、感染が広がっている自治体における学校休業や企業活動・移動・イベントなどの自粛などを要請していることをあげ、「いま必要なことは、山口県が『自粛と一体で補償を行う』という立場で、感染防止・医療体制整備とくらし・営業・子どもへの緊急支援に、総力を挙げて取り組むこと」だと強調し、応対した健康福祉部の担当者に要望項目の具体化を要請しました。
河合さんらはとくに、今後の感染拡大に備え、重症患者の病床と、軽症者を受け入れる宿泊施設の確保が急がれることを指摘し、県の取り組み状況を聞きました。
感染症の患者を受け入れるための病床は40床しかなく、重症患者が増加すると対応が困難になります。県の担当者は、「いずれも重要な課題。医療機関と調整を進めているが、相手方との関係もあり、まだ公表できる段階ではない。いまは感染拡大を封じ込める取り組みに全力をあげている」と説明しました。
また、かかりつけ医がPCR検査が必要と判断し、「帰国者・接触者相談センター」にPCR検査の実施を依頼しても、断られる事例があることを指摘し、「かかりつけ医が必要と判断した場合は、もれなく検査できるようにすべきだ」と求めました。
県の担当者は、そうした事例は例外的であり、基本的には医師が必要と判断した場合は検査されているものと考えている、との認識を示しました。
35の要請項目のうち、重要項目については、後日、文書で回答するよう要請しました。
●新型コロナウイルス関連肺炎対策の抜本的強化を求める緊急申し入れ(PDF版)