防衛省に米軍岩国のコロナ対策強化を要望

 全国各地の在日米軍基地で新型コロナウイルス感染が広がっている問題で、日本共産党の大平喜信前衆院議員(衆院中国ブロック比例候補)と山口、広島両県委員会は28日、中国四国防衛局(広島市)を訪れ、米軍人や軍属やその家族の感染状況の公表や防衛省が雇用している基地従業員へのPCR検査の実施などを要請しました。

 山口県からは、木佐木大助、藤本一規両県議、松田一志衆院2区予定候補、吉田達彦県議団事務局長が参加しました。

感染状況は基地ごとに公表

 米軍基地内での新型コロナウイルスの感染状況の公表について担当者は、「米国防省は透明性、安全保障上の観点から施設・区域ごとの感染者数等を公表することになった。岩国基地で感染者が出た場合は、地元岩国保健所に通報されることになっている」と説明。日本に入国する米軍人等については、「入国後、14日間は移動制限が課せられ、解除後、PCR検査を実施したうえで、陽性でないということが、確定した者については、移動制限を解除する、という措置がとられることになった」と述べました。

全ての基地従業員にPCR検査実施を

 米軍人の家族3人の感染が明らかになった岩国基地の状況について松田氏は、同基地で働く日本人従業員の不安が高まっていることを指摘。沖縄県内の米軍基地では、不安を抱える従業員へのPCR検査が始まったことに触れ、「岩国は特に、普天間基地の部隊と日常的な交流がある。従業員の安全を守り、沖縄県での検査効果を高めるためにも、すべての基地の従業員のPCR検査を実施すべきだ」と訴えました。

 担当者は「今後、在日米軍や政府間で適切な協議が進められていく」と述べました。

 基地従業員のPCR検査について、河野防衛大臣は7月21日の会見で「沖縄の日本人の基地従業員につきまして、基地内のお店、あるいはドライバーのような基地の中で不特定多数と接触をする可能性の高い従業員を優先して、また、それ以外の方でも不安に思う方については、PCRの検査を受けられるように調整をしている。また、それ以外の方についてもPCR検査の機会というのも設けていくように調整をしている」と言及しています。

(2020年7月28日)

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