総務企画委員会での異例の答弁変更は、下関市立大学の学科新設問題でも起こりました。
木佐木議員は9月26日の本会議で、下関市立大学が2021年4月に計画している特別支援教育特別専攻科の新設のための教員採用にあたって、学内の正当な手続きが踏まれていないことを指摘し、「これは学校教育法や同大学の定款、規程に違反していることは明らかだ」と県の見解を質しました。
これに対し、総合企画部長は、「学校教育法の違反については、文科省が判断する」、「定款等の違反については、下関市と県に是正措置を求める権限があるが、まず、下関市で判断されるべき」との見解を明らかにし、「県としては文科省と下関市の対応を注視する」と答弁しました。
これに噛み付いたのが、自民党の友田有委員。イージス・アショア問題と同様、総合企画部長に再三、再答弁を要求。翌2日の同委員会の冒頭、同部長は、「学校教育法の関係については、文科省が判断する」、「定款等については、まずは下関市が判断すべきもの」、「県としては、文科省及び下関市の対応を見守る」という答弁に追い込まれました。
本会議での答弁と比較すると、「違反については」、「県に是正を求める権限がある」の文言が消え、今後の対応も「注視する」が「見守る」と大幅にトーンダウンしました。
この問題は、前田晋太郎下関市長が、下関市立大学の理事長と学長に、同大への特定人物の採用を働きかけたことが発端。学校教育法や同大学の定款、規程を無視して、特定人物の採用を内定し、新たな学科創設を進めることは、大学の自治と民主主義を蹂躙する許されざる行為です。