
コメ不足の原因と農業政策について
◎河合喜代議員
質問の第1は、コメ不足の原因と農業政策についてです。
「令和の米騒動」と言われる事態が起こり、私も米を探してスーパーを梯子しました。人生で初めてのことかもしれません。「平成の米騒動」があった1993年、今から30年前は知り合いが農業をされていて譲っていただけました。
その方も農地はあるけど子どもさんが農業を継がれませんでした。今回のコメ不足で多くの県民が「主食のこめが食べられなくなるのでは」という不安を感じたのではないでしょうか。
わが党は、今回のコメ不足の原因は、食料自給率を上げることを放棄し、農業を自由競争にさらしてきた自民党の農政に根本原因があり、その結果、需要の僅か2~3%の不足で今回のような事態が起こってしまうという、コメの生産量・供給量を減らし続けてきたことが最大の原因と考えています。
政府は6月末の時点の適正在庫は200万トン前後としていますが、今年は1999年以降で最低の156万トンしかなく、40万トンも少なかったのです。飲食店など外食・中食用のコメは長期契約で押さえているところが多く、156万トンの中にはそうした在庫も含まれています。結果としてスーパーや米屋に出回る量が減り、価格の高騰と店頭で米が買えない事態となりました。
県民に大きな不安を与えている今回の問題の原因はどこにあるとお考えですか。
政府は、来年の6月末在庫を今年より少ない152万トンと見込んでいます。生産を減らすということです。この点についてどう受け止めておられますか。
山口県の食料自給率、穀物自給率はそれぞれいくらですか。また、県の県内食料自給率の向上の具体的な目標をお示しください。
東北大学大学院の冬木勝仁教授は、今回の米騒動を受け、「供給の皺寄せが起きないように需給調整に国が責任を持つとともに、弱っている米の生産力を下支えするために、全生産の49%を占める5ha未満の農家への支援が必要」と訴えています。山口県でも5ha未満の経営体が1万5124あり、全体の95%を占めます。5ha未満の経営体の生産量は、県全体の何割を占めますか。ここへの支援を抜本的に強化することを検討すべきですが、県の見解をお尋ねします。
そのこととも関わりますが、県内の米の作付け面積が減り続けています。結果として作況が良くても生産量が減っています。米を作れば作るほど赤字を抱える農政では県民の食糧を守ることはできません。後継者の面でもいよいよ待ったなしの時点にきています。来年も同じことが起きないように、国に対し食料自給率を上げる具体的目標と計画と対策を求めるとともに、民主党政権時代に実施された10aあたり1万5千円の「直接支払交付金」制度の復活を求めると同時に、それまでの間、県としてそれに準ずる支援で農業を守ることが必要です。見解をお尋ねします。
●大田淳夫農林水産部長
コメ不足の原因と農業政策についての数点のお尋ねにお答えします。
まず、今回の問題の原因についてです。
今回の品薄の原因は、昨年度、全国の主要産地での高温障害による品質低下の影響と、在庫が少なくなる8月に、地震や台風などの災害に備えた購入が重なったため、と考えています。
次に、来年の6月末在庫についてです。
国が今回示した来年6月末の民間在庫量は、あくまでも、本年7月時点で推計したものであり、この時期の数値によって、令和7年産の生産量の増減が決まるものではありません。
次に、山口県の食料自給率と穀物自給率についてです。本県の食料自給率は、国によると、令和4年度でカロリーベースが32%、生産額ベースが40%となっています。
また、本県の穀物自給率については、国において算出されていないことから、お示しすることはできません。
次に、県内食料自給率の目標についてです。
食料自給率の具体的な目標は、あくまでも、国の責任において示されるべきものと考えています。
次に、5ha未満の経営体についてです。
5ha未満の経営体の生産量は調査されていないため、お示しすることはできません。
県としては、5ha未満の経営体であっても、農地を維持し、その周辺の環境を保全しながら営農を継続できるよう、集落営農法人への参画や、連携の支援を行っています。
次に、食料自給率への対応についてです。
食料自給率については、現在、国において、具体的な施策を盛り込んだ基本計画を改定中であり、今後の動向を注視してまいります。
また、米の直接支払交付金制度の復活について、国に対して要請することは考えていません。
なお、県としては、米のみではなく農業の経営全体に着目した経営所得安定対策等の充実・強化に向け、全国知事会等を通じて、国に要望しているところです。
◎河合喜代議員《再質問》
最初に米不足の原因と農業政策についてです。
国の責任だと、国民の食料についてね。そう言うことでしたが、現場では、集落営農法人の後継者もいなくなっているという声があります。
普段、仕事として自営農業に従事した世帯員数は2005年度23, 331人県内ですね、だったのが、2020年16, 613人と僅か5年で3割減っています。作付面積は2021年度18, 400haが、2023年度17,000haと僅か3年間で7%減少、全国は同じ3年間の減少は4.2%です。平均年齢も全国より5歳高いこともあり真剣に山口県は取組まないと取り返しがつかないところに来ているのではありませんか。
本当にこのまま、国任せで良いのでしょうか。
農水省は、2021年、22年の稲作農家の所得が1万円で時給10円と発表し驚愕が広がっています。
資材費高騰が追い打ちをかけ、米を作っても赤字で稲作からの撤退が止まりません。
所得補償はどの先進国でも当たり前に取り組んでいます。農水省のデータでも、主要国の農業予算の推移は1980年を起点とすると、2021年にはアメリカは7. 5倍、EUは4.68倍に増やしています。日本は、なんとマイナスです。0. 76倍。2.3兆円しかありません。それなのに、今年、政府が農業者や野党の反対を押し切って強行成立させた農業基本法は、食料自給率の目標は向上を目指すものでも指針でもなくなりました。自由競争に晒したまま、国内増産ではなく、輸入拡大に舵を切りました。
本当にそうした方向でよいのですか。本当に国民の命は、食は、守られるのですか。
この40年以上、自民党農政を前提にしてきた山口県農政を一度検証すべきですが、いかがですか。多面的な、一度検証する必要があると思いますが、いかがですか?
国に対し、自立した国として、食料自給率100%を目指すよう進言すべきではないですか、いかがでしょうか。
多面的な機能を持つ水田の耕作面積を増やすことは、温暖化防止、二酸化炭素削減、防災など環境改善にも不可欠だということがわかっていながら、この減反政策をとり続けることは、本当にこの国の未来、責任を負っている政策と言えるのでしょうか、お伺いします。
●大田淳夫農林水産部長
米不足の原因と農業政策についての再質問にお答えします。
まず、山口県農政を一度検証すべきであるがいかがか、についてです。
県といたしましては、食料の安定供給に向け、基盤となる農地の整備をはじめ、生産を支える中核経営体の育成や農産物の効率的な生産体制の構築に、引き続き取り組んでまいります。
次に、食料自給率を100%にするよう国に進言すべきではないか、減反政策について国の未来の責任を負っているといえるのか、についてまとめてお答えいたします。
国の政策論の検証については、国において行われるものと考えておりますので、国に対して進言することは考えておりません。
「子ども応援やまぐち」について
1、県立学校のトイレ改修について
◎河合喜代議員
質問の第2は、「子ども応援やまぐち」についてです。
1つは、県立学校のトイレ改修についてです。
先日、県内の高校生から「学校のトイレが汚すぎて悲しい。友だちの中には、学校のトイレは使いたくないので一日我慢して家に帰る人もいる」との声が寄せられ、県内のある高校のトイレを視察させていただき、驚きました。「くさい・汚い・暗い」がいまだにありました。
女子トイレは4室あるうち一つは洋式ですが、ウォシュレットはありません。生理用品を入れる器に使用済の茶封筒が入れてあり、掃除道具入れの横の紙袋に同様の使用済み茶封筒が何枚も入っていました。案内してくださった職員の方は「これなら手が汚れずに片付けられますから」と言われました。
手洗い所2か所に鏡は一つ。和式が大半のため、水を流してボウズリで洗い流す掃除方法です。男子トイレは小便器が5から6器に対し、個室はひとつ。それも全個室の半分は和式です。男女ともに手洗い場の床は傷んでカビが生えた状態でした。掃除道具入れや個室の扉はあちこち修繕のあとがありました。
使用後に流す水は、高校生からは「上に行くほど水が流れない」との声が寄せられていました。その際、どこも勢いよく流れました。それは夏休みで一箇所しか流さないからです。普段全校生徒が登校し、短い休み時間に多数の生徒がトイレを使えば一気に水が必要となり、高いところほど水が流れにくくなるのは自然なことです。
私が視察した高校は昭和55年56年と、約45年前に建てられた校舎です。県内には昭和40年代以前、50年以上前に建てられた普通教室棟が44件もあります。
「トイレは人権」といわれて久しいのですが、県としてこのような実態にある県立高校のトイレ事情をどのように認識されていますか。お尋ねします。
私は、一刻を争って改善すべきと確信しました。
校舎の建て替えは築何年が目安ですか。
築 40 年以上経つトイレから順次改修計画を立てるべきではありませんか。
それまでの間、業者による定期清掃を実施すべきですがいかがですか。
国に抜本的な支援を求めるべきですが、いかがですか。
以上、5点、お尋ねします。
●根ケ山耕平副教育長
県立学校のトイレ改修についての数点のお尋ねにお答えします。
まず、県立高校のトイレについてのお尋ねですが、学校の中には、老朽化による不具合や臭いの発生などが見られるトイレもあると認識しています。
次に、校舎の建て替え時期の目安についてのお尋ねですが、県立学校の施設長寿命化計画に基づき、現時点で築50年を超える校舎等を多く保有する学校を改築の整備対象校として検討することとしています。
次に、築40年以上経つトイレから順次改修計画を立てるべきとのお尋ねですが、トイレに不具合が生じた場合は、学校からの要望を踏まえ、必要に応じて、修繕や改修を行っているところであり、現時点では改修計画の策定は考えていません。
次に、業者による定期清掃についてのお尋ねですが、学校から要望があった場合には、必要に応じ、排水管の洗浄等を委託しており、定期清掃を実施することは考えていません。
次に、国に抜本的な支援を求めるべきとのお尋ねですが、全国都道府県教育長協議会などを通じて、トイレ改修への財政支援について要望しているところです。
◎河合喜代議員《再質問》
校舎の建替えは50年以上を対象にと言われたが、私の聞き取りでは80年が一つの基準だと聞いた。50年以上経っているところはたくさんあると思うが、これの改修計画は出てくるのか。
トイレは午前中の同僚議員の県庁内トイレの洋式化、暖房便座への改修要望には力強い答弁があったが、各県で高校トイレの改修が進んでおり、山口県も子どもたちのために一歩踏み出すべきではないか。
和式トイレ中心の学校を洋式トイレ中心に変えることで、年間1校当たり100万円程度の水道料金の削減になり、学校水道料金の約3分の1が節約できるとの試算もある。
また、菌の量が断トツに多いのは和式便器で、非接触の手洗いも大事であり、トイレ改修は良いことだらけだ。高校のトイレの改修こそ、県庁のトイレの改修と同じように、意欲的に取り組むべきではないか。
●根ケ山耕平副教育長
県立高校のトイレに関する2点の再質問にお答えします。
長寿命化計画では築20年、40年、60年で必要な改修を行っていくこととしており、80年を目標としております。
ただ、現在建設されたものは、昭和40年代に主に建設されたものが多く、そういった場合には50年ということをひとつの目安としているということでございます。
また、トイレの改修についてですけれども、繰り返しになりますが、トイレの不具合が生じた場合は、学校からの要望を踏まえ、必要に応じて修繕、改修を行っているところであり、令和5年度、昨年度は洋式化も含め、20校23件の改修を行ったところです。引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
◎河合喜代議員《再々質問》
トイレは人権だ。50年以上経っているところとか、部分改修とかそんなことやめてほしい。高校生の立場になってほしい。毎日、毎日通って使う。是非、再考を求める。
●根ケ山耕平副教育長
トイレの改修についてのお尋ねですが、同年代に建設された学校が多いこと、限られた財源の中で、老朽化対策や総合支援学校の教室不足対策、空調整備など、緊急に対応すべき課題も多くあることから、一斉改修は難しく、繰り返しになりますけれども、トイレの不具合が生じた場合は、学校からの要望を踏まえ、その都度、必要な修繕等を行っているところでございます。
2、私学助成の拡充について
◎河合喜代議員
2つは、私学助成の拡充についてです。
県内には私学助成の対象となっている私立幼稚園・私立中学校・私立高校狭域通信制・高校全日制にそれぞれ何校・何名の子どもたちが在園・在籍していますか。また、わが県における私立学校の役割をどのように位置づけておられますか。
資料1の通り、今年度のわが県の「私立学校運営費補助金」一人当たり単価を見ると、中学校は、国庫補助金と地方交付税をあわせた32万6719円より4万1719円少ない28万5千円。同様に、高校通信制は9,765円少ない6万7千円です。これはいつからこのような状況なのですか。また、その理由は何ですか。国庫補助金と地方交付税を合わせた額を割り込んでいますが、これは地方交付税制度の趣旨からして望ましいことですか。お尋ねします。
●佐藤茂宗総務部長
私学助成の拡充についての数点のお尋ねにお答えします。
まず、本県の私学助成の対象となっている学校数と園児、生徒の在籍数についてです。
本年5月1日現在、幼稚園は15園、1,784人、中学校は8校、1,155人、高校狭域通信制は4校、387人、高校全日制は20校、8, 980人です。
次に、中学校と高校狭域通信制の「私立学校運営費補助金」の1人当たり単価は、国庫補助金と地方交付税を合わせた額より低いが、いつからこの状況なのかについてです。
中学校については平成17年度から、高校狭域通信制については平成20年度からとなっています。
次に、その理由についてです。
本県の中学校と高校狭域通信制は、いずれも高校全日制の併設校であること等を考慮したことによるものです。
次に、県の単価が、国庫補助金と地方交付税を合わせた額を割り込んでいることは、地方交付税制度の趣旨からして望ましいことなのかについてです。
地方交付税の単価は、あくまで基準財政需要額を算定するための標準的な経費を定めたものであり、本県では、県内の財源措置の状況等を考盧し、県の単価を定めています。
●村岡嗣政知事
私からは、私学助成の拡充に関して、本県における私立学校の役割についてのお尋ねにお答えします。
本県の私立学校に在籍する生徒、園児の割合は、高等学校全日制で約3割、幼稚園で約9割を占めており、私立学校は、独自の建学の精神や教育理念に基づく特色ある教育活動を通じて、本県の公教育に大きな役割を果たしているものと認識しています。
3、奨学金返済支援制度の拡充について
◎河合喜代議員
3つは、奨学金返済支援制度の拡充についてです。
近年、主要な大学で次々と学費の値上げを行っています。奨学金を借りても足らずにバイトに明け暮れる学生は2人に1人です。学費の引下げや奨学金の拡充で学生の学ぶ権利を保障することは、本来、国の責任ですが、国は大学への交付金を減らし続け、その結果、大学が学費をあげざるを得ないという事態に追い込まれています。断じて許せません。
そんな中、県が昨年からスタートさせた「奨学金返還補助制度」は、大変心強く思っていますが、学生からは、「医療系や保育系には全額免除の制度があるのに、他の学部の学生が対象にならないのはどうしてですか」との声が寄せられています。
返済支援は最高では年間20万円を5年間、合計100万円の支援がありますが、奨学金の返済額は、平均300万~500万円にものぼります。毎月2~3万円もの返済を40代まで続けなければなりません。補助制度のさらなる拡充が必要です。お尋ねします。
●佐藤茂宗総務部長
奨学金返済支援制度の拡充についてのお尋ねにお答えします。
奨学金の返還に対する支援については、それぞれの施策目的に応じて制度を創設しています。
お尋ねの奨学金返還補助制度は、大学等での学びに意欲を持つ生徒が、経済的な理由で進学を断念することのないよう、支援することなどを目的としたものです。
このため、その補助額については、経済的に困難を有する世帯の学生が、平均的な学費や生活費等を賄うために、一般的な世帯の学生と比較して、追加で借り入れが必要な奨学金の額を基に設定しており、現時点、これを拡充することは考えていません。
4、子ども医療費助成の拡充について
◎河合喜代議員
4つは、子ども医療費助成の拡充についてです。
資料2の通り、昨年4月時点の全国都道府県制度の状況は、通院への助成が就学前までは山口県も含む21道府県ですが、過半数の24府県が小学校以上に対象年齢を上げています。4県が9歳まで、4県が12歳まで、10府県が15歳まで、6都県が18歳までです。
入院への助成では、就学前までが山口県も含む16府県ですが、30道府県という多数が小学校以上に対象を広げています。1県が9歳まで、5道県が12歳まで、17府県が15歳まで、7都県が18歳までです。今や15歳までが一番多く、主流です。全国で子ども医療費助成が都道府県を主導に拡充されているのです。
山口県がこれほど遅れ、その分を財政力の小さな市町がカバーして全国水準に引き上げているのです。こうした状況を20年近くも続けていてよいのでしょうか。
この状態をどう評価しておられますか。他県でできてなぜ山口県でできないのですか、見解をお尋ねします。また、「福祉医療」に固執する理由は何ですか。対象を拡大しないため、県費を出したくないだけの言い訳ではありませんか。見解をお尋ねします。
●國吉宏和健康福祉部長
県内の市町や他の都道府県の制度については、それぞれの自治体において、地域の実情等を踏まえ、制度設計されているものと受け止めています。
また、本県の制度については、国の医療保険制度を補完し、一定の福祉医療の水準を確保することを目的として、基準を定めて助成しているものであり、将来にわたって持続可能な制度とするため、 現行水準を維持することが基本であると考えています。
◎河合喜代議員《再質問》
子ども医療費の問題です。
通院で15歳未満までを対象にしている栃木県、群馬県、沖縄県は、財政規模も人口も山口県とほぼ同じです。秋田県や福井県、徳島県は、人口も財政規模も山口県より小さく予算規模は5, 000億円程度です。それでも子ども医療費、通院15歳未満までを県制度でやっているのです。
どれだけ子育て家庭と県内市町村にとって助かっているでしょうか。福祉医療では遜色ないでしょうが、過半数の道府県が福祉医療の枠をとっくに超えて拡充に取り組んでいます。子ども医療費助成制度として県は遜色大ありではありませんか。いらぬ意地を張るのはやめて、見直す時期に来ているのではありませんか。お尋ねいたします。
●國吉宏和健康福祉部長
子ども医療費助成の拡充についてです。
人口規模あるいは財政規模が小さい他県においても拡充しているので、本県についても見直すべきではないかという御質問だったと思います。
繰り返しになりますけれども、他の都道府県の制度については、それぞれの自治体において、地域の実情等を踏まえ、制度設計されているものと受け止めております。
本県の制度は、国の医療保険制度を補完し、一定の福祉医療の水準を確保することを目的として、基準を定めて助成しているものであって、将来にわたって持続可能な制度とするため、現行水準を維持することが基本であると考えております。
5、朝鮮学校補助金について
◎河合喜代議員
5つは、朝鮮学校補助金についてです。
昨月21日、夏休み中の朝鮮学校の先生や卒業した大学生などの話を聞く機会があり、大学生のAさんの話を聞きました。
「山口県が朝鮮学校への補助金を削減し続けていることは、当事者の私たちには差別としか受け止められない。この体験を紡いでいくことになる。差別がなくならない限りこのたたかいは続く。私たちも後輩たちも日本の子どもたちとまったく同じなのに差別され続ける。どんな理由を言おうがこれは差別です」と訴えられました。
山口県が差別を続ける限り朝鮮学校の当事者や関係者と、県民との間の信頼と融合はできません。それは私たちや私たちの子どもたちの未来にとってよいことですか。
わずかな補助金の予算化を見送ることで、知事は何を朝鮮学校に期待しているのですか。母国の朝鮮民主主義共和国にミサイル発射をやめるよう言ってほしいのですか。核の開発をやめるよう言ってほしいのですか。それとも政府が排除したから同じようにすれば朝鮮民主主義共和国が日本政府の言うとおりにすると考えているのですか。お答えください。
山口県史に残って恥ずかしいことをまた村岡知事はしていることに気づいていますか。
以前、朝鮮学校の人たちが「子どもに教育の権利を」と求めたら、県が「教育の権利を侵害していない。日本の学校にも行ける」と答えたことをうけて、朝鮮学校の校長先生が、「山口県史には、戦後まもなく知事になった田中龍夫氏の証言が掲載されている」といって紹介されました。
そこには、田中知事が「県庁の職員は勇躍して朝鮮学校つぶしに行った。みんな朝鮮語がペラペラだったからね」と。勇躍は「心躍らせて」という意味です。子どもたちはどうしたのかと聞かれ、田中知事は「日本の学校があるんだからそこへ行け」と言ったと。「今の県の対応は戦後と同じだ」と言われました。
補助金の予算化を頑なに拒否され続ける村岡知事の態度は後世にも残されるでしょう。それは村岡知事にとって名誉なことですか。お尋ねします。
●佐藤茂宗総務部長
次に、朝鮮学校補助金に関する数点のお尋ねにまとめてお答えします。
朝鮮学校への補助金については、朝鮮学校を高校授業料無償化の対象外としている国の考え方、補助金支給に対する他県の動向、北朝鮮の様々な行動に対する国内外の受け止め、これらを総合的に勘案し、現時点では、補助金の支給は県民の理解を得られないと判断しているものです。
また、この補助金は、県民との相互理解の増進を目的としたものであり、これを予算計上しないことが差別的取扱いに当たるとは考えていません。
◎河合喜代議員《再質問》
朝鮮学校の補助金の問題です。
1回目の質問が言葉足らずでしたけれども、田中龍夫元知事の話は、戦後の朝鮮学校閉鎖令が国から出され、知事として国の指示を遂行した際のものです。今の県の補助金削減を「子どもたちの教育権への侵害だ」と保護者や先生方が訴えたときに、県から言われた「日本の学校に行けるので、教育権への侵害にはあたらない」との言葉が、県史に書かれた当時の田中知事の「日本の学校へ行け」との言葉を想起させたと、この校長先生は話されました。自分たちの言葉はいらないと言われたのと同じだとも言われました。山口県は何度も朝鮮の人たち、朝鮮学校の子どもたちの尊厳と誇りを傷つけています。私たち日本人が、私たちの子どもが、外国で日本人学校に通っていて、そんな目に遭ったらどう思うんですか。お答えください。
8月の県との話し合いのときも、以前にも、朝鮮学校を卒業した青年のひとり、先ほども紹介しました。「差別ではないと県は言われるけども、当事者である私が差別と感じている。男女差別で例えると、女性の人に男性になればいいと言っているのと同じなんです。」と。このように訴えられました。自分たちの責任でもない、自分たちではどうにもできない理由で、補助金が止められているのです。これを差別と言うのではありませんか。明確にお答えください。
一刻も早く補助金を復活して、県知事、県行政への信頼を取り戻しましょう。知事の見解、英断を求めます。
●佐藤茂宗総務部長
朝鮮学校補助金についての再質問にお答えします。
まずは、日本人が海外で逆の立場だとしたらどう思うのか。また、当事者は差別だと言っている。朝鮮学校補助金を交付しないことは差別ではないかとの再質問にまとめてお答えいたします。
先ほど答弁しましたとおり、朝鮮学校に対する補助金は、県民との相互理解の増進を目的としたものであり、これを予算計上しないことが差別的取扱いに当たるとは考えておりません。
◎河合喜代議員《再々質問》
朝鮮学校の問題は、まともに答えられないということじゃないでしょうか。それが、この問題の本質だと私は思います。
こうした差別的扱いをすることで、知事は、何を得ようとしておられるのですか。
国連では、差別には複数の形態が存在するが、その全ては何らかの除外行為や、拒否行為であると定義しています。
補助金を削減したことは、朝鮮学校を除外したり、拒否する行為に該当しませんか。
戦後19代の知事として、村岡知事が補助金削減を撤回した知事として県史に刻まれるよう心から願います。
●佐藤茂宗総務部長
朝鮮学校に対する補助金の再々質問にお答えいたします。
先ほど答弁しましたとおり、朝鮮学校への補助金は、県民との相互理解の増進を目的としたものであり、これを予算計上しないことが差別的取扱いに当たるとは考えておりません。
物価高騰対策について
1、物価高騰対策支援制度の対象拡大について
◎河合喜代議員
質問の第3は、物価高騰対策について
1つは、物価高騰対策支援制度の対象拡大についてです。
国はこの間続く物価高騰に対し、国民の暮らしと経済を支える対策を行っています。
その一つが、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」と題した「重点支援地方交付金」です。
県内の医療機関でつくる団体「山口県保険医協会」から、この交付金を活用した県の支援事業の対象に歯科技工所が入っていないことから対象としてほしいとの要望が、今年3月、同団体の歯科部会長と県歯科技工士会会長との連名で知事宛に出されました。
診療報酬の実質マイナス改定に対して、同団体から改めて、4月には、この制度の追加支援と歯科技工所を支援策の対象に加えるよう要望がされましたが、いまだに歯科技工所へのこの交付金を活用した支援はされていません。同支援金の財源は全額国費とお聞きしていますが、なぜ、要望に応えられないのか、お尋ねします。
●國吉宏和健康福祉部長
医療機関・社会福祉施設等においては、国が決定する診療報酬等の公定価格により経営され、事業者の判断で物価高騰分をサービス利用者に転嫁できないことに鑑み、交付金を活用し、事業継続に向けた支援を実施したところです。
そのため、この支援金は、診療報酎ト|等を直接請求する事業者を対象としており、歯科技工所は、こうした事業者に該当しないことから、本事業の対象としておりません。
◎河合喜代議員《再質問》
歯科技工所の問題ですけども、これね、国の方は、この支援制度の通知書の中に、歯科技工所も対象にしている自治体もありますよ、と言っているんです。だけど、県がこうやってレセプト対象だと、その公定価格で診療報酬を直接請求する事業所を対象にしていると、対象を狭めているために技工所が対象になっていないんです。 技工所の人達の賃金知っていますか。全年齢でも400万円ちょっとなんですよ。50代を超えても400万円台なんです。
本当に厳しい労働条件の中で働いていますが、歯科技工所がなければ、歯科医は成り立たないんです。だから、この物価高騰の電気代やら何やら、この負担を何とかしてほしいと訴えているんです。
これから、今から、国がまた措置をする場合、また来年度に措置する場合、県が要綱を変えればできることです。どうですか、ご検討ください。
●國吉宏和健康福祉部長
物価高騰対策でございます。国が歯科技工所についても対象としているので、国の交付金が措置されることがあれば、県の補助の対象に歯科技工所を加えるべきと考えるが、とのお尋ねだったと思います。
お尋ねの国の交付金につきましては、仮定の話でございますので、お答えすることはできません。
2、中小零細事業者への支援について
◎河合喜代議員
2つは、中小零細事業者への支援についてです。
県内の中小企業の製造業者から、業務用の電気料金を中国電力と九州電力とを比べると中国電力はあまりに高く、このままなら九州に拠点を移すことも考えざるを得ないとの話を聞きました。
その業者の場合、毎月の基本料金と使用料金で約2倍の差があり、中国電力は年間で250万円の軽減措置をしているのですが、年間で約3600万円も中国電力のほうが高くなるといいます。
物価高騰で消耗品費が値上がりし、相当な痛手を全国の製造業者が受けています。令和3年度の経済センサスによると、本県の産業別従業者数の中の製造業は17.6%、約11万人が働いており、1事業所あたり従業者数は31.2人で全産業の中で一番多いです。また、産業大分類別売上げ金額では、製造業が5兆7299億円ともっとも多く、次いで「卸売業・小売業」が3兆4346億円、「医療・福祉」が1兆4962億円と続きます。
全国で見ると、山口県の製造業は1事業所あたり売り上げ(収入)金額も従業者一人当たり売り上げ(収入)金額も全国1位です。こうしたわが県の産業の重要な位置を占めている製造業が悲鳴を上げています。
業務用電気料金の格差の実態を把握し、中国電力に是正を求めるべきではありませんか。また、県としての支援も検討すべきではありませんか。それぞれお尋ねします。
●鈴森和則産業労働部理事
物価高騰対策についての御質問のうち、電気料金の実態把握と要請に関するお尋ねにお答えします。
電気料金については、小売電気事業が平成28年4月から全面自由化されたことに伴い、料金は小売電気事業者自身が設定し、全ての需要家が、電力会社や料金メニューを自由に選択できることとされています。
また、県は、電気事業法上の監督権限を有しないことから、お示しのような要請等を行うことは考えていませんが、いずれにいたしましても、電気料金の設定については、様々な状況を踏まえ、電気事業者である中国電力において、適切に対応されるべきものと考えています。
●高林謙行産業労働部長
物価高騰対策についての御質問のうち、県の支援策の検討に関するお尋ねにお答えします。
物価高騰により厳しい状況にある中小企業の負担軽減を図るため、電気料金については、現在、国において引下げのための支援が実施されているところでありまして、県としてさらなる支援を行うことは考えておりません。
農業試験場跡地の活用策について
◎河合喜代議員
質問の第4は、農業試験場跡地の活用策について
農業試験場跡地利用について、この間複数の市民団体から、「プレーパークを作ってほしい」「農業公園に」などの提案が出され、賛同署名も多数集まっていると聞きます。また、県はここの活用については何を作るにせよ民間活力の導入を図ることとし、PFI方式の導入など様々な手法の検討を進めることを基本構想で掲げています。今回この問題で私は数点県の認識をお尋ねします。
市民からのこれら具体的な提案は県としてどのように受け止め、生かされるのですか。
山口市民の意見を聞くのは県と市のどちらの役割と責任ですか。
市が市民の意見をまとめた場合、その意見は無条件に県は尊重されるのですか。
県や市が直接運営するのと比べて、民間活力を導入したほうが費用が安く済むというのがPFI方式のメリットといわれていますが、事業計画が決まった場合にはどの程度安くなるかを県民に示すことを約束してください、いかがでしょうか。
たいていの場合、人件費が安く済むというのが理由ですが、それは指定管理という5年間程度の契約や派遣・バイトなど、不安定雇用を前提とすることになると思います。そうした雇用を前提とする事業となるという認識でおられるということでよいですか。
地元から出されている要望の大きなひとつが、この農地にあった貯水能力を低下させないでほしいというものです。今年の測量委託業務の中で、これまでの貯水能力についても測量調査するということでよいですか。
その貯水能力の維持に関して、3月の跡地利用検討協議会資料では、地下空間を利用した調整池の配置についても言及されました。その場合、その地下調整池は民間が作るのですか。県と市が作るのですか。
●永富直樹総合企画部長
次に、農業試験場跡地の活用策についての数点のお尋ねにお答えします。
まず、山口市民の提案等の取扱いとそれを聞く役割についてのお尋ねですが、市民からの提案や意見については、地元山口市が把握し、それをどう受け止めるかは、まずは、市において、市のまちづくりの方向性との整合を踏まえて検討いただくこととなります。
次に、市が市民の意見を取りまとめれば無条件に尊重するのかとのお尋ねですが、市が検討された意見は当然尊重しますが、それを「未来のまち」づくりの実現に、どう活かすのかは、県と市で協議・検討してまいります。
次に、PFI方式に関する2点のお尋ねについてです。
まず、PFIについては、民間活力導入手法の選択肢の一つとはなりますが、今後の検討事項であ叺現時点でこれに係る対応を、お答えすることはできません。
また、PFI等は、民間のノウハウやアイデアを活かすための手法であり、不安定雇用を前提とした手法との認識はありません。
次に、今年度の測量委託業務についてですが、本業務は、今後、雨水排水対策の検討の基礎資料として、排水先となる水路の流下能力を把握するためのもので、これまでの貯水能力を調査するものではありません。
次に、地下調整池の整備主体についてですが、雨水排水のための基盤整備の手法等は、今後の検討事項であり、現時点、その整備主体は未定です。
◎河合喜代議員《再質問》
農業試験場の問題です。公共サービス基本法というのが2009年に成立しております。この3条の基本理念には、公共サービスの実施並びに公共サービスに関する施策の策定及び実施は、次に掲げる事項が公共サービスに関する国民の権利であることが尊重され、国民が健全な生活環境の中で日常生活及び社会生活を営むことができるようにすることを基本として行われなければならないとあります。その4項に、公共サービスに関する必要な情報及び学習の機会が国民に提供されるとともに、国民の意思が公共サービスの実施等に反映されることとあります。
今回の事業もどのような議論がされて進められ、どういう理由で事業が選定されたのかなどの情報が県民、市民に提供されることが必要だし、市民の意思が反映されることが必要です。この点をどのようにお考えですか。具体的にどのようなことをされますか。
また、公共サービスや事業の民営化は世界ではもう減少してきています。メリットよりもデメリットが大きいというのがその理由です。県、市は公共サービスの提供に徹するべきであり、本来民間がやるサービスは民間に任せるべきと考えますが、いかがですか。
●永富直樹総合企画部長
農業試験場跡地に関わる再質問にお答えします。
まず、市民の意思反映、具体的に何をするのかということですけども、先ほど御答弁しましたが、市民からの意見については地元山口市で把握をしていただくということとしておりまして、その方法につきましては市で判断をいただくということになります。
それから、公共サービスに徹すべきで、民間サービスは民間でやるべきということでのお尋ねでありますけれども、公共サービスを提供するというのは当然行政としての役割です
けれども、魅力あるまちを作っていく、地域を作っていくということについては官民連携が非常に重要だと考えておりまして、そうした方策を考えていくということも行政の重要な役割だというふうに考えております。
(2024年10月27日)