⬛2020年2月議会報告:一般質問:藤本一規議員_1

総合戦略に「東京一極集中の是正」のための実効性ある施策を

 藤本議員は、安倍政権が鳴り物入りで始めた「まち・ひと・しごと創世総合戦略」は、人口の東京一極集中の是正でも、少子化対策でも成果を出していないことを指摘。新年度からの第2期計画(2024年度まで)にあたっては、国に対し、東京一極集中の是正に向けた実効性ある施策を求めるとともに、少子化をくい止めるために、若者の正規雇用の拡大、子育てしやすい環境づくりに力点を置くよう提案しました。

 国は第1期総合戦略で、2020年までに地方での雇用を増やし、東京圏への転入超過を解消する目標を掲げましたが、2014年に約11万6千人だった転入超過数は、2019年には約15万人と約3万2千人増えています。

 また、少子化をもたらしている合計特殊出生率の低下の原因について、国は、「結婚への意欲・機会の減少」、「経済的・生活基盤の弱さ」、「仕事と家庭の両立の困難さ」、「育児負担の重さ」をあげています(資料下)。

 藤本議員は、第1に、県の第2期総合戦略で、①8千人の雇用の場を創出、②転出超過を半減、③特殊合計出生率を1.7(2018年1.54)に向上、などの基本目標を掲げたことをあげ、「この達成のためには、東京一極集中を是正するための具体的措置を国に求めるべきだ」と迫りました。

「国に取り組みの一層の強化を要請」と知事

 村岡知事は、「企業の本社機能や政府関係機関のさらなる地方移転など、取り組みを一層、強化する必要がある。引き続き、全国知事会などと連携を図りながら、実効性の高い対策が講じられるよう求めていく」と答えました。

若者雇用の改善、他県に学び育児費用の支援拡充を

 藤本議員は第2に、資料1のように、少子化をくい止めるためには、総合戦略に、①青年の非正規雇用化と低賃金を改善するための施策を国に求めること、②中四国9県の第2期総合戦略のうち、4県が明記している子ども医療費助成制度や保育料軽減など、育児費用の支援を拡充する具体的な施策、を明記すべきだと質しました。

雇用は国任せ、子ども医療費助成拡充は対象外

 総務部長は、①労働者の正規社員化、低賃金の改善は国の総合戦略に掲げられており、県の戦略に記載することは考えていない、②他県の施策は承知していない。県の総合戦略には「子育て応援パスポート」の活用促進などを掲げている、と述べるにとどまりました。

(2020年3月6日)

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