イージス配備地の検討基準に「住宅地からの距離」求めるべき
藤本議員は、第1に、防衛省が萩市むつみに計画しているイージス・アショア配備について、同様の候補地である秋田県知事が配備地の検討にあたっては「住宅地等からの距離」を重要な基準にするよう求めていることをあげ、山口県としても同様の要請をするよう求めました。
秋田県知事や秋田市長は、1月31日、河野防衛大臣に対し、「住宅地に近い新屋演習場への配備は無理があるのではないかと思わざるを得ない状況」とし、再調査の結果に基づく検討や総合的な評価にあたっては「住宅地等からの距離」等を重要な基準に位置付けるよう要請。むつみに隣接する阿武町の花田憲彦町長も、「住民の生活区域に隣接しない」との条件は「絶対に譲れ」ないと語っています(しんぶん赤旗のインタビュー)。
藤本議員は、山口県も、秋田県知事と同様に、配備地の検討にあたっては「住宅地等からの距離」を重要な基準に位置付けるよう国に要望すべきだ、と質しました。
「山口県での再調査には当てはまらない」と拒否
総務部長は、「国が住宅地からの距離を考慮するとしているのは、現在、進められている秋田県での再調査に関し、新屋演習場を含む複数の国有地を、配備候補地として比較検討するに当たってのこと。山口県での再調査には当てはまらないことから、同様の考慮を国に求める考えはない」と突っぱねました。
電磁波の影響も再調査を要請すべき
藤本議員は、第2に、イージス・アショアのレーダーのメインビームが阿武町西台周辺に与える電磁波の影響をとりあげ、防衛省に再調査を要請するよう求めました。
山口大学関係者などでつくる「イージス・アショア配備を考える山口の科学者」は、レーダー設置場所から500㍍付近の西台にあるの野菜畑にメインビームがあたる可能性を指摘(資料下)。「西台の上の野菜畑と東台の牧場への影響を全く記述していない。この畑の労働者を防衛省は黙殺している」と批判しています。
藤本議員は、「山口の科学者」の指摘を真摯に受けとめて、国に電磁波の影響について再調査するよう求めるべきだ、と迫りました。
「再調査の必要性は、国が判断するもの」
総務部長は、「昨年12月にあった国からの再説明の内容については、現在、確認作業を進めている。説明に不十分な点などがあれば、国に質していく。再調査の必要性は国において判断されるもの」と答えました。
(2020年3月6日)