■2020年9月議会一般質問■木佐木大助議員_1

安倍前政権が残したのは「負の遺産」ばかり

 木佐木議員は、退陣した安倍政権について、①安倍前首相は「380万人の新たな雇用を生み出した」 と実績を誇るが、県内の雇用者で増えたのは非正規7600人で、正規は7700人減少し、実質100人減、②なかでも65歳以上の雇用者数、特に非正規が増加しているのは、生活のため就労せざるを得ない高齢者が増えているため、③安倍首相は「賃上げを主導した」とも自慢するが、県内の1人平均月間現金給与総額は、名目で1.4%、実質で6.9%減少している、④「地方創生」では、東京一極集中の是正をアピールしたが、県内人口の転出超過はむしろ悪化し、合計特殊出生率も目標の1.65に対し、 1.56に低下した、⑤憲法をないがしろにして立憲主義を否定し、安保法制、共謀罪、特定秘密保護法等を強行。核兵器禁止条約に背を向け、敵基地攻撃能力の保有という置き土産まで残そうとしている、等の事実をつきつけ、村岡嗣政知事に「こうした事実をどう受けとめているのか」と迫りました。

「ご飯論法」で安倍前政権を絶賛ー村岡知事

 村岡知事は、「安倍前総理は、経済成長や外交・安全保障などの様々な重要課題に強力なリーダーシップを発揮され、我が国の発展に向けた確かな道筋をつけた」と評価した上で、①コロナ前までの経済成長によって、全国の正社員有効求人倍率が史上初めて1倍を超えるなど、着実な改善が図られ、本県においても、有効求人倍率や最低賃金が大幅に上昇した。②また、働く意欲を持つ高齢者の方々が、その希望に応じて能力を発揮し、活躍できる環境が拡がったことにより、65歳以上の雇用者数が増加している、③地方創生については、国の財政措置等の後押しを受けて、産業の活性化により企業収益が大きく改善し、県税収入の増につながっている、④国内外からの観光客や移住者の増加が地域の活性化をもたらす好循環が生まれ、少子化対策の面でも、成長の果実を活かした保育の拡充、教育無償化が実行され、地域においても、子育て支援拠点の整備など、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりが着実に進んでいる、⑤安保法制等の対応に関しては、我が国を取り巻く安全保障環境が一段と厳しさを増す中で、国民の命と平和な暮らしを守るという観点に立って、進めてこられたもの、と聞かれたことには答えない「ご飯論法」を並び立て、安倍前政権を絶賛しました。

安倍政治から転換をはかれ

 木佐木議員は、「安倍前政権が残した負の遺産は、政治の私物化など他にも枚挙に暇がない」と指摘し、「菅新首相は、こうした安倍政治を「立派だった」 と手放しで評価し、 「この道しかない」 と突き進もうとしている。県政を預かる知事も同様の考えなのか」と質しました。

アベ政治を継承する菅新政権を礼賛―村岡知事

 また村岡知事は、菅新政権について「安倍政権の様々な政策の下で積み上げてきた県づくりの取組やその成果を、今後の取組にしっかりとつなげていきたいと考えており、安倍政権を継承し、さらに前へ進めるとされる菅総理の方針を大変心強く感じている」と礼賛しました。

(2020年9月24日)

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