日本共産党山口県議団の木佐木大助、藤本一規両議員と吉田達彦事務局長は7月28日、国交省中国地方整備局(広島市)を訪れ、同道路部の兼松幸一郎道路計画課長らから、15日に開催された社会資本整備審議会 道路分科会の中国・九州地方合同小委員会における下関北九州道路についての審議状況についてレクチャーを受けました。
同小委員会では、下関北九州道路について、橋梁構造を前提とした3ルート帯案(7月19日付、既報)を元に審議が行われ、今後、地元住民や企業・団体を対象としたアンケートなどを実施していくことが確認されました。
橋梁構造・3ルート帯案は妥当と判断
審議の過程でどのような意見が出されたのか質したのに対し、兼松課長は、
▽政策目標の設定、複数案の設定、評価項目の設定、複数案の比較評価、意見聴取の内容・方法については、妥当と判断する。
▽今後の意見聴取にあたっては、道路の広域的な役割や、橋梁構造を前提として対応方針(複数案)の検討をしていること等が、より分かりやすい表現となるよう工夫して頂きたい。
▽意見のとりまとめにあたっては、多様な意見について丁寧に扱うこと。
等の意見が出されたと説明しました。
整備手法は未定の上、アクセス道路の整備費も別途
レクチャーを通じて次の点が明らかになりました。
▼2,900~5,200億円とした整備費用は、国内の事例を参考に机上で算出した数字
▼国直轄、補助、民間資金導入(PFI等)といった整備手法は決まっていない
▼下関市側の起点である旧彦島有料道路や高速道路網(中国縦貫道)を結ぶアクセス道路の整備費用は含まれていない
▼小委員会は、概略ルートや構造についての決定を行うものであり、整備手法については別途、協議される。現在、地域高規格道路の「候補路線」とされている下関北九州道路の位置付けは変わらない
▼先の大雨の際、関門橋が通行止めになったことを受け、橋梁構造に疑問の声があるが、関門橋が通行止めになったわけでなく、関門橋とつながる道路が制限雨量を超えて通行止めになったため、関門橋も通れなくなったもの
などです。
担当官が、「まだ、やると決まった事業ではない」と繰り返したのが印象に残りました。
(2020年7月28日)