ようやく、「デルタ株感染拡大防止集中対策」の強化へ_その3

③集中PCR検査の実施

 山口県が「さらなる感染拡大を抑え込むため」と打ち出したのが「集中PCR検査」の実施です。

 対象地域は県下全域で、対象者は「感染への不安がある方」として、例として「県外往来や、県外者等と接触がある方」、「不特定多数の人が集まる会合や飲食への参加がある方」などをあげています。

 実施方法は、「検査希望者が直接、民間検査機関(フィネクトパートナーズ株式会社)に申し込む形で、検査を実施」と説明されています。

 実施期間は、8月26日から9月12日までの18日間。費用は無料です。

 県は、同検査の希望者は1日1,500人程度(全期間で27,000人)と見込み、約2億円の経費を想定しています。

大規模検査の実施は評価できるが、課題も

 「感染の不安がある方」を対象にした検査の実施に踏み切ったことは評価できますが、課題もあります。

 一番は、「時間がかかる」ことです。インターネット上からWeb申し込み(右にQRコード➡)すると、民間検査機関から自宅に「PCR 検査キット説明書」、「唾液採取キット」、「返信⽤封筒(切⼿貼付)」が発送されますが、到着まで2~3日かかります。届いた「唾液採取キット」に受検者本人が唾液を採取して、送り返しますが、検査結果が返送されるまで4~5日かかるとされています。申し込んで検査結果が出るまで1週間程度かかります。

 さらに、結果が陽性の場合は、該当する保健所に情報提供され、同保健所は本人に連絡し、再び、PCR検査を実施することになります。

「広島方式」を参考にした取り組みの検討を

 広島県は、PCR検査キットの配布、唾液を採取した検査キットの提出ができる「PCRスポット・センター」(予約不要3か所、要予約6カ所)を設けています。

 検査結果が陽性の場合は、翌々日までに電話で連絡し、陰性の場合は、ショートメールで通知、または県のホームページの「検査結果のお知らせページ」に掲載しています。

 今後、山口県も、広島方式を参考にした取り組みの検討も行うべきではないでしょうか。

(2021年8月28日)

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